2011.03.29(Tue)
言葉の持つパワーは半端じゃない ~朗読:さざなみの会~
『相手の立場にたって言葉を選ぶ』
今度の大震災を受け日本中の多くの人が「元気になってもらうためにはどんな
言葉を使えばいいのか」と一度は考えたのではないでしょうか。
誰もが経験しているように言葉には、人を勇気づけたり元気にする
不思議な力があります。一方で相手の心を傷つけることもあります。
これまでの日常で私達は、間違いなく言葉を選びながら人との関わりや
距離をキープしてきました。それもある意味、直感的に。
しかし、この大震災はあらゆる場面で他人のため、自分のために
一度しっかり立ち止まって考え、行動することを求めているように
思えてなりません。
「難しいけれどやっぱり何かを伝えたい」
3月25日、「朗読・表現 さざなみの会」の皆さんがボランティアに
来てくださいました。
メンバーは、代表の渡邊昌恵さん、中沢直子さん、田口喜代子さんの3人。
内容は、朗読を中心に紙芝居あり、一休み体操や歌もありと盛りだくさんです。
会場は、紙芝居が見やすいようにということで、いつものデイルームではなく
2階のロビーに設営し、こじんまりとしたスペースで楽しんでいただきました。
紙芝居「ねずみ経」
中沢さん
朗読
沢村貞子「寄り添って老後
~亡き母の思い出~」
渡邊代表
朗読
「山梨の民話・・・
・・・こわ清水」
田口さん
およそ1時間、入居している人たちがほとんど身じろぎもせず
伝え手から放たれる言葉に聞き入っていました。
時に真剣な表情で、また面白い場面ではニコニコしながら。
思いました。「やはり言葉ってすごい」「相手との距離も大切」
「聞く人がいるからこそ伝え手が活きる」などなど。
ある日、テレビのニュースで被災された方のインタビューが放送されていました。
家が流され、家族を失ってしまったにも拘らずその人は、全てを受け止めたうえで
前を見据えた言葉を語っていました。少なくとも私にはそう感じられ、同時に
逆にメッセージをおくってもらった気がしました。
「繋がっているからね」「一人じゃないよ」「いつも一緒だよ」「明日を信じて」
「日本が一つのチームだから」「支えよう東北」「大丈夫、大丈夫」・・・。
時に上から目線の言葉を耳にしますが、どの言葉も強いメッセージとして
伝わっています。大事なことは言葉を尽くしていくこと。
そして、伝えるだけではなく現地の声にしっかり耳を傾けることこそ
忘れてはいけないとてもとても大切なことだと感じています。