2008.10.07(Tue)
鎌田 實先生の講演を聴いて
県外に出張することがあります。先日(9月30日~10月1日)も静岡市で開かれた関東ブロック老人福祉施設研究総会に出席してきました。
44回目の今回は、1都12県からおよそ1,200人が参加と発表されました。
テーマ : 介護の品格
~高齢者の尊厳の保持と主体性ある介護を求めて~
静岡県コンベンションアーツセンター”グランシップ”
会場入り口
初日には諏訪中央病院名誉院長の鎌田實先生の記念講演が行われました。
照明を落としたステージ上には、演台もイスもテーブルもなく、センターに鎌田先生がポツンと一人。とても穏やかな口調で講演が始まりました。しばらくは言葉だけで語りかけ、後半からはスクリーンに映し出される写真を見ながら先生の想いを伝えてくださいました。
スクリーン前が鎌田先生
きょうは、鎌田先生の講演の中で聞きとめた言葉をいくつかご紹介いたします。
『地域で命を支える』 ~ 「あきらめない」 「なげださない」 ~
「残念ながら、今、社会全般に大切にすべきことが大切にされなくなっている。
人として何をなすべきなのかが忘れかけられている。」
「”豊かさ”とは医療・福祉 教育が充実してこそ得られるもの。
国が視点を変えなければ今のピンチを乗り越えられない」
「今、高齢者の生活を支えているのは医療以上に介護の力です。
介護現場で働く方はプロだからこそ優れた技術に裏打ちされた”あったかい介護”を目指して下さい」
「自分の人生に彩りを添えるのは自分です。その自分の背中をそっと押してくれるような人との関わりを持ち続けたい」
「首相は投げ出したが、庶民は投げ出さない。なぜならば1回だけの人生だから」
「目の前に介護を必要としている方がいる限り白旗をあげてはいけない。それが『あきらめない』 『なげださない』ということ」
「仕事は、時に横において、人としてどうすることが喜びになるのかを想い、行動することも必要。 人としての道=人としての品格であり、それこそが『介護の品格』なのではないか」
・・・・・・・・・大切なメッセージを沢山いただきました。
鎌田先生ありがとうございました。